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「新型うつ病」に暫定的な統一見解―日本うつ病学会

排除することなくきちんと診断を

 仕事中は症状が出るが、余暇は楽しく過ごせるなどの特徴がある「新型うつ病」。個人の甘えだなどとの批判もある中、心身の不調を訴える人たちの悩みが深刻なのも実情だ。第10回日本うつ病学会総会(7月19~20日、北九州市)で開かれたシンポジウムでは、4人の専門家らがそれぞれの立場から論議。「新型うつ病」は精神医学用語ではないものの、排除することなくきちんと診断し、職場や産業医との連携を強化するなどして対応すべきとの見解で一致した。

若者に共通の性格的特徴か

 同学会によると、「新型うつ病」や「非定型うつ病」は伝統的なうつ病とは異なり、

若年者に多く、全体に軽症で訴える症状は軽症のうつ病との判断が難しい
仕事では抑うつ的になる、仕事を回避する傾向があるが、余暇は楽しく過ごせる
仕事や学業上のストレスをきっかけに発症する
病前性格(病気になる前の性格)として成熟度が低く、規範や秩序、他者への配慮に乏しい

―などの特徴が認められるという。

 九州大学大学院人間環境学研究院の黒木俊秀教授(心理学)は、上記の特徴について「そもそも、うつ病に特有なものなのか」と疑問を提示。「現代の若年者に共通する一般的な特徴ではないか。何らかの原因で精神的な不調に陥れば、これらが強調されることはあり得る」と続けた。そのため、こうした特徴でひとくくりにすることの意義は乏しいとしている。


患者急増は精神科医にも責任?

 筑波大学大学院人間総合科学研究科の斎藤環教授(社会精神保健学)も、米国の大手製薬企業と精神医学会が大々的に喧伝(けんでん)した「うつは心のかぜ」のキャッチコピーが、うつ病を一般社会に認知させた一方、患者の急増にもつながったことに対し、「『新型うつ病』の騒ぎは、われわれ(精神科医)が火を付けたという側面もあるのではないか。その事後処理からわれわれが逃げるのはどうかと思う」と内省した。

 また、サプリメント(栄養補助食品)を取ることで人間の心理や感情を操作できるとする「サプリメント・カルチャー」の流行などにより、かつてある種の美意識が認められていた悲哀・喪失感情や抑うつ気分が否定され、外向的で積極的な性格のみが肯定的に捉えられる風潮が生まれた点にも言及。「新型うつ病」は、こうした社会に生きる若年世代の"非特異的な援助希求行動"として捉えるべきと主張し、診断学上の議論は可能としながらも、治療対象から除外する考えには反対の立場を表明した。

 産業医でもある渡辺クリニック(大阪府)の渡辺洋一郎院長も、「新型うつ病」が病気かどうかという議論は不毛なだけでなく、「労働者の切り捨てにつながるのみで、企業にとっても利益にはつながらない」と警鐘を鳴らした。

薬よりも生活習慣の改善を

 では、実際の治療はどうすべきか―。

 斎藤氏は「最近のいわゆる『新型うつ病』は社会的修飾を受け過ぎており、"野生の"あるいは"無垢の"うつ病はほとんど存在しない」として、最初から薬による治療を行わず、休養や生活習慣の指導から開始することを提言する。

 不知火病院(福岡県)の徳永雄一郎院長の治療方針もおおむね同様だ。同院長は、薬による治療の効果は限られているとし、同院での治療実績などから「10人前後の集団療法が比較的短期間で回復しやすいことが分かってきた」と語る。その要因として、同院長は「集団体験に大きな意味があるのではないか。医療者との関係や患者同士の関係を構築する中で、安心感が実感でき、内省や人格の成長が起きるような印象がある」と推察した。

学会公式見解にするかは未定


 こうした各専門家の発表に共通するのは、たとえ精神医学用語ではないからといって、「新型うつ病」の人たちを切り捨てるのではなく、さまざまな精神疾患の可能性を考慮しつつ治療介入していくという姿勢だ。

 今学会長を務めた産業医科大学医学部の中村純教授(精神医学)は、弊社の取材に対し「各専門家の発表を聞いて、現段階でのコンセンサス(総意)が得られた」と評価。これをもって学会としての公式見解とするか否かについては、現時点では未定としている。


http://kenko100.jp/articles/130726002504/



【関連書籍】
「新型うつ病」のデタラメ (新潮新書)
「現代型うつ」はサボりなのか (平凡社新書)

| 精神科 | 20:29 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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